平成27年12月11日 障がい者の雇用・旧社会福祉センター跡地利用・城山陸上競技場の改修について

◆15番(大川裕君) 誠風の大川でございます。本年度最後の誠風の質問となります。よろしくお願いいたします。
 それでは、通告に従い質問をいたします。
 まず、質問の1として、障がい者の雇用についてです。
 我が国では、障がいのある人がない人と同様に、その能力に応じた雇用の場につき、地域で自立した生活を送ることができるような社会の実現を目指し、雇用対策を推進するため、障害者の雇用の促進等に関する法律(以下、障害者雇用促進法)が制定されております。1960年に身体障害者雇用促進法が制定され、1976年には身体障がい者の雇用の義務化、民間の法定雇用率1.5%の設定に伴い、障害者雇用給付金制度が始まりました。1987年には、現在の障害者雇用促進法の名称となり、知的障がい者が雇用率に算定されるようになり、その後法定雇用率は徐々に上がり、1997年には民間企業の法定雇用率は1.8%となり、知的障がい者の雇用が義務化されました。2006年には精神障がい者が算定率に含まれるようになり、2013年からは法定雇用率が2%となりました。
 2016年4月には、新たな改正障害者雇用促進法が施行されます。改正後は精神障がい者も障がい者枠に入り、よって法定雇用率も引き上げになります。障がい者の差別禁止も加えられ、より平等に障がい者と接する工夫がなされております。2014年の法定雇用率を達成した企業の割合は44.7%、実雇用率も1.82%と過去最高を記録しており、雇用障がい者数は43万1225人で、前年と比べても5.4%も上昇しています。加えて、2014年の職業紹介状況でも、障がい者の就職件数は8万4602件となり、前年度よりも8.6%増加し、5年連続で記録を更新しています。
 しかしながら、一方で、我が国の障がい者の人口は約6%、1000万人と言われており、単純に計算をしてみても、実際は障がいのある方の約5%程度しか働けていないのが現状であります。
 今まで申し述べてきたとおり、障がいのある人が自立した生活を送るためには、就労によって経済的な基盤を確立していただくことが重要であると考えます。このためには、障がい者雇用を支援するための仕組みを整えることはもちろんですが、障がい者に就労していただく仕事を確保していくことも、同じように重要なポイントと考えられます。
 そこで、まず、質問の(1)として、本市における障がい者雇用の現状をお伺いいたします。
 また、質問の(2)として、2016年に改正される障害者雇用促進法なども踏まえ、今後どのような方向性を持って施策を打ち出していくのかお伺いいたします。
 次に、質問の2として、旧社会福祉センター跡地利用についてです。
 これまで地方自治体が所有する不動産は、将来的な行政利用目的等のため、持っていても放置しているケースが多く見られました。これには、地方自治体には不動産関連の税金が発生しないため、不動産を遊休化していてもコストがかからないという背景があると考えられます。しかし、近年の逼迫した状況においては、行政改革の一環として、地方自治体においても資産処分を進めていく動きが活発化しております。さらに、公共施設の新設や建てかえに際しても、PFIなど民間の活力を導入することが積極的に行われており、所有不動産の有効活用を進めていくことが近年の流れと考えます。
 民間では、時価会計の導入により、保有する資産は常に時価で評価されることとなり、資産を持っていることが、逆に会計上の大きなリスクとなりました。結果として、土地を多く保有していれば経営が安定した会社という常識は通用しなくなり、会社としての評価は資産の規模でなく、収益力の評価となっております。現在、企業の価値向上のため、いかに資産当たりの収益性を上げるかに注力しており、効率的な資産戦略が、経営をしていく上で大きなキーポイントとなっております。
 翻って地方自治体は、潤沢な補助金や地方交付税を背景に多くの公共施設が建設された結果、自治体の財政支出に占める施設の維持管理経費が膨れ上がり、自治体の財政を圧迫する一因となっています。地方自治体が民間企業と大きく異なるところは、投資家の評価にさらされることがない点であると思います。地方自治体の発行する債券は、基本的には国が倒産しない限りは利払いや償還が保証されております。したがって、投資家の評価を上げるための努力をする必要がないため、ともすると資産を多く抱える非効率な行政運営に陥りやすくなってしまいがちであります。
 しかし、三位一体の改革や地方債の制度改革など、地方自治体を取り巻く環境は大きく変わりつつあります。補助金や地方交付税など、国からの財政支援は、今後大きく削減されていき、地方自治体が財政的に自立していくことが必要な時代になってきており、今後の方向として、保有する資産を効率的に運用していく考え方が重要になってきています。
 ことし9月に、旧社会福祉センター跡地利用の方向性について報告がなされました。駅に近い優良物件であり、面積は1861.27平方メートルと広く、道に面しており、非常に利用価値の高い物件であると思います。説明では、出産分娩を取り扱う産婦人科医院が開設されるとのことでありました。本市において産婦人科が減少しており、この少子化の折、開設していただけることは大変にありがたいところでありますが、なぜここになったのか疑問点も残ります。
 そこで、まず、質問の(1)として、今までのいきさつについてお伺いいたします。
 また、質問の(2)として、今まで行政財産であったものを普通財産に変えた理由と、今後どういった工程で進捗をしていくのかお伺いいたします。
 次に、質問の3として、城山陸上競技場の改修についてです。
 6月の一般質問において、ラグビー日本代表の合宿地関連の質問をさせていただきました。そのときは、まだ日本代表が南アフリカ代表を相手に世紀の大番狂わせ、ジャイアントキリングを起こすなど、希望は少し持っていましたが想像すらできませんでした。過去のワールドカップでわずか1勝しかできなかったラグビー日本代表が、イングランド大会でその歴史を変えました。今回のワールドカップにおいて、数多くの日本人を興奮と感動の渦に巻き込んだ日本代表は、歴史的な3勝を上げたにもかかわらず、惜しくも予選敗退をしてしまったわけですが、その戦いぶりは、ラグビー界のみならず国内に大きな足跡を残したのは、皆様周知のことと思います。結果として、ワールドカップラグビーの認知度は大きく上昇し、ラグビーに関する興味・関心度についても、本年3月時に比してほぼ倍増していることがデータとして出ているそうです。
 かつて国立競技場を6万人の大観衆で埋めることができたスポーツは、サッカーではなくラグビーでした。ワールドカップの効果で、6月に決まった合宿地に対し、大きな追い風が吹いてきていることは間違いありません。しかし、その追い風を余すところなくしっかりと受けとめ、地域の活力にしていくためには、周到な準備が不可欠であります。
 そこで、質問の(1)として、6月に決まった合宿地と城山陸上競技場の改修計画の進捗状況をお伺いいたします。
 また、質問の(2)として、2017年4月には代表合宿が始まるということで、時間は余りないと考えます。そこで、今後の工程と改修費をどのように担保していくのかお伺いいたします。

○議長(武松忠君) 市長、登壇願います。
     〔市長(加藤憲一君)登壇〕

◎市長(加藤憲一君) 15番大川議員の御質問に順次お答えをいたします。
 初めに、障がい者雇用の現状についての御質問でございました。障害者の雇用の促進等に関する法律に定めます法定雇用率2.0%を達成した企業の割合につきましては、全国の44.7%に対し本市は57.4%、実雇用率も全国の1.82%に対し本市は1.89%と、いずれも全国より上回っている状況でございます。また、雇用されている障がい者につきましても、この数年増加の傾向にございまして、本市においても平成26年6月1日現在で445人と、前年に比べ8.8%の増となっております。
 次に、障がい者の雇用促進についての御質問でございました。障がい者の雇用は、経済的に自立した生活を営む上で、また、障がい者一人一人が持っている能力を発揮し、社会参加を実現する上でも、大変重要なものと認識しております。障がい者の雇用促進につきましては、就労訓練を行う就労移行支援事業所や、就労に係る相談を受ける窓口であります障害者就業・生活支援センターに対する支援を行っております。また、これらの事業所や相談窓口とハローワーク等との一層の連携強化を図っているところでもございます。今後とも、個々の障がい者の特性に応じた、きめ細やかな就労支援や、事業主に対する情報提供等を行いまして、継続した雇用に結びつくよう取り組んでまいる考えでございます。
 次に、旧社会福祉センターの跡地利用についての御質問でございました。旧社会福祉センターの跡地につきましては、新たな公共施設を建設するなどの公共利用は難しいとの判断から、危険な建物を早期に解体することといたしました。そのような中、昨年11月に産婦人科医師から、跡地に出産分娩を取り扱う産婦人科医院を開設したいという提案をいただきました。また、本年6月には、地下室や基礎杭などの地下構造物が残るということを前提にした計画を、改めて御提案をいただきました。市といたしましては、まちづくりの観点からも、出産分娩を取り扱う医療機関は大変望ましいことでありますので、本年7月に、この医師と話を進めることとしたものでございます。
 次に、跡地の普通財産への移行の理由についてでございます。地方自治法におきましては、行政財産とは、公用または公共用に供し、または供することと決定した財産をいい、普通財産とは、それ以外の財産をいうものでございます。跡地につきましては、昨年3月末で社会福祉センターが閉館したことによりまして、公共の用に供する土地でなくなりましたため、行政財産から普通財産となったものでございます。
 次に、今後の工程についてでございます。これまで産婦人科医院の開設・運営について調整をしてきた結果、合意ができましたので、12月8日に基本協定書を締結いたしました。今後は、土地の貸付契約の内容について調整し、賃貸借契約を締結することとなってまいります。なお、この医師からは、なるべく早期に建設工事に着手し、開業したいとの意向を伺っております。
 次に、城山陸上競技場の改修計画の進捗状況についてでございます。城山陸上競技場の改修につきましては、6月議会において改修工事の実施設計のための予算をお認めいただき、現在、実施設計業務を進めているところであります。これまで改修内容等につきまして、小田原市陸上競技協会、日本ラグビーフットボール協会と協議を行ってきており、また、陸上競技場を利用されている近隣の高校や中学校長会や今後利用が想定される団体へ、改修に係る説明を行う等、調整を進めているところでございます。
 次に、実施設計後の改修工事のスケジュールでございますが、現在、実施設計中でありますため確定はできませんけれども、平成28年9月中旬から平成29年3月までと想定しております。
 次に、改修費についてでございます。城山陸上競技場の改修費といたしましては、新たに設置する小田原市スポーツ振興・教育環境改善基金の活用を考えておりますが、これ以外にもスポーツ振興くじ(toto)の助成金や国の交付金の獲得に向け関係機関に働きかけるなど、財源確保に努めているところでございます。
 以上をもちまして、15番大川議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。

◆15番(大川裕君) それでは、順番に再質問をさせていただきたいと思います。
 まず、障がい者の雇用の件に関してですが、全国を上回る比率で小田原市が就労していただいているということで、それは喜ばしいことだと思いますけれども、川崎市高津区では、平成26年3月に策定した障害者雇用・就労促進行動計画に基づいて、障害者雇用・就労促進かわさきプロジェクトとして、30の行動にチャレンジをしているということでございます。その中の取り組みの一つとして、障がい者の的確な職場マッチングに向けて、高津区役所の庁内資源を活用して、障害者雇用促進法に基づく事業協同組合等算定特例の認定を全国で2番目に受けております。神奈川県のほうでも、障がい者の雇用促進に向けて、県発注の県庁舎の清掃業務を活用する方針を11月5日に明らかにされております。そのような状況を考え合わせて、事業協同組合等算定特例という仕組みがございますけれども、その条件については、さまざまな組合、例えばそれが事業協同組合であったり水産加工業協同組合であったり商工組合、または商店街振興組合と、いろいろと多岐にわたる組合が、それに参画できるということでございますが、本市において、そういったスキームをどのように考えておられるか、御所見をお伺いいたします。

◎理事・福祉健康部長(山崎佐俊君) 障がい者の雇用についての方策について御質問がございました。障がい者の雇用をふやすための施策につきましては、15番大川議員御指摘の事業協同組合等算定特例の認定を受けました事業者との連携も、雇用をふやす方法の一つと考えられますことから、新たな雇用の創出に向けまして、先進都市の事例等も踏まえて検討していきたいと考えております。
 以上です。

◆15番(大川裕君) 平成25年4月1日に施行された障害者優先調達推進法というものもございまして、障がいのある人が自立した生活を送るためには、就労によって経済的な基盤を確立することが重要です。このためには、障がい者雇用を支援するための仕組みを整えるとともに、障がい者が就労する施設等の仕事を確保し、その経営基盤を強化することも必要です。国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律がこういうふうに定められております。概要についてはこのような感じなのですけれども、そういったことを踏まえて、可及的速やかにそういった対策を打っていただきたいと思います。将来的にこういった仕組みができれば、扶助費等の削減ができると考えておりますので、何とぞ早いうちに対策を打っていただきたいというふうに思います。1番の質問についてはこれで終わります。
 次に、旧社会福祉センターの跡地利用の方向性についてですが、市長の説明では、昨年の11月に産婦人科医師からお話が来たということであったのですが、それでは、その話が来る前に、もともとどういった利活用を考えておられたのかが、まず1点。
 それから、地下の構造物をあえて残して貸す理由は何なのか。
 そして、30年から50年の長期間の賃貸借契約にしている理由は何なのか、まずお伺いさせてください。

◎副市長(加部裕彦君) 15番大川議員から、旧社会福祉センターの跡地活用について再質問。まず私から、今3点ほどお述べになられましたけれども、2点目の地下構造物を残して貸す理由ということにつきまして御答弁を申し上げます。
 御承知のとおり、旧社会福祉センターは耐震上問題がございまして、かつ老朽化しているため、安全面を考慮し、閉館後できるだけ早急に解体する必要があったわけでございまして、これは現在、建物につきましては解体工事を進めているところでございます。ただ、その際、地下室や基礎杭などを撤去するには、大規模な山留め工事などが必要となりまして、相当の時間と多大な経費を要しますことから、当面、地下構造物は撤去しないことといたしたわけでございます。先ほど、市長の登壇しての答弁にもございましたとおり、産婦人科医院開設の提案をいただいた医師には、その旨を説明し、了解いただいたことから、地下構造物は残して貸す。すなわち、産婦人科医院の建物は、地下構造物をさわらなくてもいいような提案である木造の2階建ての建物、こういう御提案をいただいたということでございますので、地下構造物につきましては残してお貸しするということで調整しているところでございます。

◎理事・福祉健康部長(山崎佐俊君) 残りの2点につきましては、私から御答弁させていただきたいと思います。
 まず、どのような利活用を考えていたのかということでございますが、この旧社会福祉センターの跡地につきましては、当初、新たな公共施設を建設する等の公共利用は難しいものと判断いたしまして、将来的には売却することも視野に入れて、有効な土地の活用について検討していたものでございます。
 次に、貸付期間につきまして御質問がございました。本市といたしましては、できるだけ長期間にわたりまして、産婦人科医院を続けていただきたいと考えております。土地の貸し付けに当たりましては、事業用の定期借地権を設定する予定でございますが、貸付期間が最長で50年間とされておりますので、この期間内で話し合いを進めているところでございます。
 以上でございます。

◆15番(大川裕君) ありがとうございました。
 30年から50年という話で、50年というのは相当な期間だと思うのですよね。その間に何かあってはいけないとは思うのですが、契約の更新とか地代の更新とかはどのように考えているのか。その期間で、例えば10年置きとか5年置きとか、契約の更新というのはあろうかと思うのですが、その点はどうなっているのかお伺いいたします。
 また、これをつくるに当たって、近隣の地区、例えば横に保育園なりございますけれども、そういったところにきっちりとコンセンサスをとって動いているのかお伺いいたします。
 それから、説明ですと、15床のベッドがあるという計画になっておりますけれども、15床を1人で回すのはかなり難しいと思うのです。その点はどういった形になるのか。また、産婦人科というものもいろいろございまして、家族計画外来だったり不妊治療だったり、そういったいろいろなものがあるのですけれども、どこに重きを置いている産婦人科なのかお伺いさせてください。

◎副市長(加部裕彦君) 再度のお尋ねの、まずコンセンサスのお話について私から御答弁申し上げます。
 周辺のコンセンサスはどうなのかということでございました。今回の産婦人科医師からの提案につきましては、本市において出産分娩を取り扱う医療機関が減少した状況にある中でのものでございまして、市の総合計画やまち・ひと・しごと創生総合戦略の方針にも合致することから、市として受け入れたものでございます。周辺の地域住民に対しましては、今後、計画が具体的になった段階で、これは当然説明をさせていただく予定でございます。

◎理事・福祉健康部長(山崎佐俊君) 残りの質問につきましては、私から御答弁させてもらいます。
 地代の更新につきましては、今、相手方と検討しております。例えば、土地の評価替えの3年に1回ということも考えられるというふうに考えております。
 それから、15床を回すのは大変ではないかということでございますが、友人の産婦人科医師と一緒に今後進めていくということですので、その辺は心配はしておりません。
 それから、この産婦人科医院ですけれども、無痛分娩、これをメーンに行っていきたいというふうには聞いております。
 以上です。

◆15番(大川裕君) ちょっと土地のことについてお伺いしたいと思うのですが、600坪という土地、まして駅の近くの小田原市においては超一級の土地だと思うのです。実勢価格は、不動産会社の査定ですけれども、基本的には平米当たり21万1750円、実際の相場価格だと1坪70万円弱の金額になるという計算になっております。路線価は1平米当たり14万5000円ということで、路線価を計算した場合は2億円ちょっとの金額。相場価格でいけば4億円というものになるのですけれども、そういったものを、果たしてどのくらいの金額で賃料設定して、産婦人科の方にお貸しするのか。ともすると、やはりこういった大きな物件に関して、市として、もうちょっと利益を求めていったほうがいいのではないかという考え方もあろうかと思うのですけれども、その辺はどのようにお考えなのかお聞きいたします。

◎副市長(加部裕彦君) 土地の評価との関連の中で、ちょっとお話がありました。評価は鑑定してみないと、幾らの評価になるかというのはわからないのですが、確かに非常に駅に近接して、いい立地にあることは確かでございますけれども、先ほど来、御答弁申し上げておりますように、地下に基礎杭と構造物があるわけです。基本的に売却するということになりますと、まずそれを普通、撤去して売却するということになります。そうすると、仮の大体の評価額でちょっと考えてみますと、その撤去等には、隣に私立の幼稚園等も近接してあるわけです。その建物の影響等を考えると、相当な養生、山留め工等をして撤去する必要があるということで、相当な金額がかかって、ほとんど利益は出ないというふうに私どもは踏んでいます。若干の売却益は出るでしょうけれども、ほとんど利益が出ないということで、そういう意味で、土地を処分する上で大変制約条件のある土地ということでございます。そのような中で、今回こういう提案の中で、いろいろ産婦人科医師と協議していく中で、そういった木造の2階建ての建物で、特に地下構造物をさわる必要のないものを計画するというようなお話があって、しかも長きにわたって運営していくために定期借地権のような形が望ましいと、その医師からも言われているということがございまして、その意味では、ある意味、私どもが市の財産を運用していくと申しますか、活用していく上でも、長きにわたって賃料が入るというようなことでございますので、そういう面を考え合わせても、今回の提案は大変よい提案であったというふうに、私どもは理解しているところでございます。

◆15番(大川裕君) 具体的な賃料については、まだ決定していないということで、今後決まってくるというお話でございましたけれども、地下に構造物があって、それを撤去するには非常にお金がかかるという話でありましたけれども、基本的に、先ほど話したのは、地下に構造物がないフラットな更地の場合の金額でございまして、ただ、埋め合わせて平地で使う場合、地下に構造物があって、例えばそれが駐車場であった場合は72台から80台とめられるわけです。そうして考えると、1台当たり大体1万7000円の金額になって、年間の賃料は900万円以上取れるという物件になっているかというふうな話をいただいております。そういったことを考え合わせると、やはり、もうちょっといろいろと考えて使っていったほうがよかったのではないかなというふうには思うのですが、先ほど御答弁の中で、産婦人科医師からお話があって、こういうふうに決まっていったということでしたけれども、その前にいろいろな方々にお話を聞く、例えば公募型のプロポーザルにするような考え方がなかったのか。あえて産婦人科医師が来るまで待っていたのか。向こうから話が来たということは、その人に決めてしまったということですけれども、本来であれば、あそこの場所はもっとプロポーザルな形でいろいろな提案があって、産婦人科が入ったビルとか、そういった形もあったかと思うのですけれども、そういった考え方が最初からなかったのかお伺いさせてください。

◎副市長(加部裕彦君) 旧社会福祉センターの跡地の利用計画というものは、先ほど御答弁申し上げましたとおり、特に市としても持っていないということで、その今後の活用方針も決まっていないということは答弁申し上げたと思いますが、何もまだそういった方向性が決まっていない中で、昨年の11月に、この医師のほうから提案があったということでございます。公募型のものをなぜ行わなかったのかということでございますけれども、跡地は、今申し上げましたとおり、今回、当該医師からの提案を受けて、くどいようですけれども、本市の出産分娩施設の状況や総合計画、それから小田原市の総合戦略における施策等、総合的に勘案して、産婦人科医院の開設という方向性を出しました。また、公募を実施するには、事業者の募集から決定までに多くの時間を要し、全国的に産婦人科医師不足で、その確保は地域間で競争状態である中で、この医師が他都市に立地するという可能性も極めて高かったということもございまして、いいお話をいただいたということなので、この医師と単独で交渉するという道を選んだということでございます。

◆15番(大川裕君) そのお話はわかるのですけれども、例えば建物を建てる人たちの情報網の中には、この建物を建てる中に入ってくれるお医者さんをあっせんする仕事もあるというふうに伺っているのです。だから、そういったところにまず相談するなり情報を提供するなりして、いろいろな案の中からこういった形になったというのであればわかるのですけれども、いきなり産婦人科医師から話が来たから、すぐつくってしまいましたというのも、それはちょっと乱暴な話ではないかと思うのですよね。それで、先ほどから市のビジョンに沿った形で物事を進めているということですけれども、地方財政法第8条には、「地方公共団体の財産は、常に良好の状態においてこれを管理し、その所有の目的に応じて最も効率的に、これを運用しなければならない」というふうになっているのですけれども、その点に関して、やはりちょっとずれているかと思うのですけれども、御所見をお伺いいたします。

◎副市長(加部裕彦君) まさしくおっしゃるとおりでございます。私どもは、私どもが持っている普通財産を効率的に、効果的に使う道を選んだということで、御理解をいただきたいと思います。

◆15番(大川裕君) そういうふうになるのでしょうね。それでは、また別の角度からお伺いしたいのですけれども、あえてほかの場所をその産婦人科医師に、なぜ紹介しなかったのか。例えば、保健所の跡地とか、いろいろと市有財産として土地はあろうかと思うのですけれども、その産婦人科医師が、そこでなければ産婦人科は開けないというわけではないと思うのです。あそこをあえて紹介した理由というのは何なのか。
 また、建築要件として市側から産婦人科の方に課したものがあるのか、またその使い方が適正なのかどうなのか、きちんとチェックをこれからされるのかお伺いさせてください。

◎副市長(加部裕彦君) なぜ、この土地を選んだのかということですよね。これは選んだというか、あっせんしたわけではなくて、当該医師からの要請があったということでございます。では、なぜ、この土地を当該医師が選んだのかということでございますが、小田原駅に非常に近接しているという立地条件、これは当然ですけれども、それと周産期医療センターであります小田原市立病院、緊急時にその市立病院との連携をとるのにも非常に条件がよい。距離的な条件ですね。そういった非常にすばらしい条件が整ったところということで、この土地をぜひ使っていきたいという提案をいただいたということでございます。

◎理事・福祉健康部長(山崎佐俊君) この病院を建てるに当たっての建築に対する要件は、特には定めてございません。
 以上でございます。

◆15番(大川裕君) 建築の要件は何もないということでございますけれども、600坪の地所に建物の延べ床面積が450坪、総2階建てでも225坪ということになろうかと思うのですけれども、土地としてはかなりスペースのある建物になろうかと思うのですけれども、これが果たして有効活用ができているのかどうなのか。市として、もっと有効活用してくださいよと言えば、もうちょっと大きなものになろうかと思うのですけれども、そこら辺の提案はしていないのかどうなのかが、まず1点。
 それから、場所が市立病院に近いなどいろいろなお話がございましたけれども、その人がいいとは言ったけれども、市としては、ではこっちにもありますよという、ほかの場所を紹介したのかどうなのかお伺いさせてください。

◎理事・福祉健康部長(山崎佐俊君) 市有財産の有効活用になっているのかという御質問がございました。この敷地には地下構造物が残ることから、一定の制限がある中ではございますが、木造2階建てで延べ床面積は約450坪の建物を計画していると伺っております。また、一定の台数分の来院者用駐車場が必要となるとのことなので、土地の面積におおむね適正な利用と考えております。
 それから、他の場所というお話でございましたけれども、この提案者につきましては、この土地が一番適切だという判断で提案してございますので、ほかの土地をあっせんするというようなことはしてございません。

◆15番(大川裕君) ほかの場所を紹介していないということですけれども、情報として市は持っているはずですから、本当であればそういったいろいろな物件を、不動産会社ではないからあれなのでしょうけれども、いろいろな物件がある中で、ここはどうでしょう、ここはどうでしょうと、話があったときには普通はやってしかるべきで、ピンポイントであそこというのは、どうも腑に落ちない部分なのです。改めて、その点についてお伺いさせてください。

◎副市長(加部裕彦君) まさに不動産業者ではございませんので、手持ちでいろいろ、何かお話があったときに、この土地はどうと、ぱっと出せるような土地があるわけではございません。保健所跡地につきましても、私どもは活用方針、方向性は当然持っているわけでございます。これは公共施設としてのですね。それで、一定の面積のものというのは、なかなかないわけです。なおかつ、先ほど申し上げましたように、この土地は市として活用していくには大変難しい土地でございます。例えば、あそこにコンクリートの4階建て、5階建てを建てるためには相当な経費がかかりますし、仮に民間の方のそういうプロポーザルでいただきましても、今度は財産処分上、私どもは土地を売却する利益はほとんどなしで提供するというような結果になります。そういう意味で非常に扱いづらい、いい立地条件はありますが、ある意味扱いづらい土地であったということは事実でございます。そういう意味で、これは財産の処分だけに限った話になりますけれども、その部分においても、非常に今回の提案はいい提案をいただいたと思っております。なおかつ、不足しております、それこそどこの自治体でも、かねや太鼓で何とか産婦人科の医者を集めたいといって頑張っていて、小田原市立病院も里帰り出産をやむなくお断りしている、このような状況の中で、民間の産婦人科医院がきちっと、しかも長きにわたって開設していただけるという話は大変いいお話でございますので、やはりこの機を逃さず、きちっと調整してきたということでございますので、ぜひこの点は御理解をいただきたいと思います。

◆15番(大川裕君) 例えば工事は、入札で1億5000万円以上は競争入札という形でやる、議会の議決も必要とするものでありますけれども、土地の利用について確認したいのですけれども、土地の利用についてそういった過程を経るのか、まず確認をさせてください。

◎理事・福祉健康部長(山崎佐俊君) 議会の議決を経るのかということでございますけれども、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例の中では、土地の賃貸は対象となっておりません。
 以上でございます。

◆15番(大川裕君) あくまで更地の金額にすると4億円弱の物件を、議会の議決なしで物事を決めてしまって、プロポーザルもしないで、向こうからの提案のあったものに決めてしまうというのは、ちょっと乱暴なような気がするのですけれども、基本的に工事は入札という過程を経る、土地の利用にはそういうのがないということで、土地の価値でいけば、議会の議決に付すべき大きな物件だと思いますが、その点に関して、今後どういうふうに扱うのか、御所見をお伺いいたしたいと思います。

◎理事・福祉健康部長(山崎佐俊君) 御指摘のとおり、議会の議決に付すべき件ではございませんけれども、議会に対しましては丁寧に御説明をしていきたいというふうに考えております。
 以上です。

◆15番(大川裕君) 今後、こういった案件が出てきた場合、またこういった話になろうかと思うのです。もちろん産婦人科医師がおいでいただけるということは、本当にいいのですけれども、先ほどからお話ししているとおり、産婦人科ありきで物事が進んでいるような状況で、本当であればいろいろな、例えば小児病院だったり産婦人科だったり保育園だったり介護施設だったり、そういった複合的なものが建つような考え方というのは、やはりあったと思うのです。そういった部分で、やはり進め方に強引なところが散見されるわけです。今後、こういったときは、ぜひいろいろと調整を図りながらやっていただきたいと思いますが、よろしくお願いしたいと思いまして、この質問は終わります。
 次に、城山陸上競技場の件についてです。まず、城山陸上競技場を改修するそもそもの目的についてお伺いさせてください。ともすると、ラグビーだ何だと、ラグビーの団体ばかりやっているのではないかというふうに思われがちですけれども、計画図を見ると、陸上のトラックもかなり整備計画の中に入っていたりするわけで、どういった目的で整備をされるのか、まずお伺いします。

◎市長(加藤憲一君) 城山陸上競技場の改修のそもそもの目的ということであります。15番大川議員御指摘のとおり、今回はラグビー日本代表の合宿地という申し入れがあったわけでありますけれども、そもそもこの競技場は、御承知のとおり開設から60年たっておりますし、多くの市民の皆さんが実際にもっこを担いで、あそこに土を運んだりしながら、大変多くの方たちが汗を流して、ともにつくった競技場であるということ、また、これまでも数々の記録を生み出してきた競技場であるということもありますし、何より施設全体の老朽化が大変進んでいる中で、なかなかしっかりとした改修に着手ができてこなかったという経緯もございます。こういう中で、ラグビー日本代表チームの合宿の申し入れというものを受けまして、これをきっかけとして、市の拠点的なスポーツ施設でございます城山陸上競技場を、ここでリニューアルをしていこう、そして多目的化を図っていこうということで始まった話でございます。それによって幅広い層の市民に親しまれて、より多くの人たちに利用していただき、本市のスポーツ振興全般に大きく貢献できるだろうという考えで話が動いてきたものであります。また、このリニューアルによりまして、これはラグビー日本代表チームの合宿だけではなくて、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会における事前キャンプの誘致、こういったものにもつなげるなどさまざまな可能性を視野に入れたものでございます。
 以上でございます。

◆15番(大川裕君) 整備計画の中には観客席が含まれていないのですけれども、それに限らず、今後さらにいろいろな部分で出てきた場合は整備をされていくのかが、まず1点。
 それから、今回の議会で、小田原市スポーツ振興・教育環境改善基金という議案が通ったということで、スポーツ振興と教育環境改善の使途のバランスと、基金の過不足が出た場合はどういうふうな対応をされるのか。16億円近いお金が、今回の基金に積み立てられるのですけれども、5年の期間ですべて使い切るという形の基金になっておろうかと思うのですけれども、そこら辺の使い方についてを、ぜひお伺いさせてください。

◎副市長(加部裕彦君) 再質問のうち、2点目の基金につきまして、私から御答弁申し上げます。
 昨日御議決をいただきましたスポーツ振興・教育環境改善基金でございますけれども、その使途といたしましては、スポーツ振興と教育環境改善でございますが、そのどちらに重きを置くということはなく、同程度に取り扱っていきたいと考えております。また、基金事業として、現時点で関係所管から、基金総額約16億円を上回る事業も提案されておりますことから、基本的に基金が余るということは想定いたしておりません。いずれにいたしましても、基金の使途の決定や進捗状況の管理につきましては、調整会議においてしっかりとやっていきたいと思っております。
 私からは以上です。

◎文化部長(諸星正美君) 城山陸上競技場の改修内容についての御質問でございました。ただいま実施設計を詰めている段階でございますので、ただいまの状態で詳細に申し上げることはできませんけれども、観客席を含めてラグビーの合宿地として使える状況をつくりつつ、また、先ほど市長からも御答弁申し上げました、陸上競技場としての現状の施設の老朽化等含めた対応策を、各団体とも調整させていただいた上で、実施設計の範囲でやらせていただくというところが現状でございます。
 以上でございます。

◆15番(大川裕君) 先ほどtotoのお話とかいろいろございましたけれども、つい先日も文部科学省へ行って大臣にお会いして、totoのお願いをしてきたわけですが、結果としてその後どうなったのかというのも、まだお話はいただいていない部分ですけれども、国への動きはこれからより多く動いて、取れるものは取っていただきたいと思いますし、その辺についての市の今後の動きについて、何かございましたらお伺いさせてください。

◎副市長(時田光章君) 市長がトップセールスで、国土交通省、文部科学省、日本スポーツ振興センター、この3カ所に行って、さまざまなお願いをしてきているところでございます。ただ、これはなかなか言い方が難しいのですけれども、全国から東京オリンピック・パラリンピック競技大会を目指して相当数の要望が来ているということでございまして、なかなかそれぞれの省庁も資金的に厳しい状況にあります。ただ、我々が受けている感触では、何がしかの支援はいただけるのではないかというふうに、今感じているところでございます。今後も引き続き、特定財源の確保につきましては努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。

◆15番(大川裕君) そういうふうにぜひ動いていっていただきたいと思います。言葉は悪いですけれども、国のこういった基金については、やはりパン食い競争みたいなもので、早い者がパンを食ってしまったら、取った者勝ちみたいな部分がありますから、ぜひ一生懸命動いていただきたいというふうに思います。あるにこしたことはないですから。
 それから、現時点で小田原市ラグビーフットボール協会が9月1日に立ち上がって、それからこの間も青年経済人会議、J-NETのほうでラグビーのシンポジウムが開かれたり、小田原の役所の皆さんも、平尾誠二が来て講演していただいたりして、少しずつラグビーの芽ができている部分かというふうに思いますけれども、民間が少しずつ動いている部分の中で、今後、行政体としてラグビーの底上げを図るには、どういった動きをされていくのかお伺いいたします。

◎政策調整担当部長(鶴田洋久君) 今後の市のラグビーに関する取り組みについての御質問でございます。現在、東京オリンピック・パラリンピック神奈川県西部連絡会、こちらの主要メンバーによりまして、インバウンドを含む交流人口拡大策について検討しております。そこには神奈川県ラグビーフットボール協会も加わり、ラグビーの視点も取り入れているところでございます。今後は、関係者とも準備委員会を立ち上げまして、合宿に向けました準備だけではなく、関連商品の開発や関連イベントの開催など、活性化につなげるための取り組みにつきましても検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

◆15番(大川裕君) 少しずつまちとして底上げを図っていければいいなというふうに、私も動いてまいりたいというふうに思います。
 先ほど城山陸上競技場のところで、質問が1点抜けておりまして、メーンの改修の中で、一番大きな部分というのは、やはり芝であるというふうに思うのですけれども、リニューアルした後、芝の管理を含めて指定管理者に一括発注するのか、また分割発注するのか。芝の管理、以前よりも当然、日本代表が来られるような芝の管理になろうかと思うのですけれども、そういった部分はどういうふうにお考えなのかお伺いいたします。

◎文化部長(諸星正美君) 城山陸上競技場の改修後の芝生の管理運営の委託先に関する御質問でございました。城山陸上競技場は、御案内のとおり、効率性や利用者の利便性向上等のために、現在、指定管理施設として、施設の管理運営全般を指定管理者に任せてきているところでございます。改修後の芝生の管理につきましても、これは御指摘のように特殊性といいますか専門性というものが必要な部分も多々ございますけれども、現時点での私どもの考えといたしましては、指定管理者への委託の中で行われるということが望ましいというふうに考えております。
 以上でございます。

◆15番(大川裕君) 地元の業者も、いろいろと芝に関してはかなり頑張っている部分があろうかと思いますので、何とか地元のほうで回せたら一番いいかなというふうに思います。よろしくお願いしたいというふうに思います。
 先ほど、まちとして底上げを図る云々かんぬんの行政としての動きというものを話していただきましたけれども、そういったものを根づかせるには、まず子供たちにラグビーというものを楽しんでいただくというのが一番大きいかと思います。現状、小田原市の教育機関でタグラグビーというものがされておりますけれども、年間でどのくらいの時間をされているのか、また、それが充足しているのかお伺いいたします。

◎教育長(栢沼行雄君) ただいま、小学校でのタグラグビーの授業時間数というか、どのくらい扱っているかということですけれども、タグラグビーは大変運動量が豊富でございまして、特にゲーム性も大変高くて、児童が非常に意欲的に取り組む、そういったスポーツでございます。そういった中で、現在、小田原市では中学年のゲーム領域、そして高学年のボール運動領域、この領域の学習の一つとしてタグラグビーというものを授業で取り入れております。現行の学習指導要領では、体育の小学校中学年の標準授業時数というのが定められておりまして、年間、中学年が105時間、高学年が90時間ということで、その中でゲームあるいはボール運動の領域として、学習の一つとしてタグラグビーに取り組んでいる。全体としては7領域ございますので、7領域の中から、そのタグラグビーというのを、ボール運動あるいはゲーム領域という中の一つとして学習している、そういうことになります。実際には、タグラグビーを小学校で取り入れている時間が、1学年大体6時間から7時間、年間の高学年が90時間としますと、7領域で種目にすると大体16種目から19種目を各学年で年間通して配当するわけです。そうすると、1種目につき平均は6時間前後ということになります。そういう中で、小田原市の現状が、タグラグビーの授業で最大10時間とっている学校もございます。また、小学校3年生、4年生、5年生という3学年のこういうスパンでタグラグビーを取り入れている学校もありまして、トータル26時間ぐらいとっている学校もあります。そういった面で、小学生の授業の中でも、タグラグビーの時間というものがふえつつある、そういうふうに認識しております。
 全体としては、バランスよく、小学校の段階では学習させるということですので、とにかくラグビーの楽しさ、面白さ、そういったものを小学校の段階で経験させる。楽しければ、必ず放課後とか休み時間に、人から強制されないで自分からラグビーに取り組んでいくだろう。そういうところで、今後、休憩時間とか、あるいは放課後とか、そういったところに子供たちがラグビーに興味を持って取り組んでいく体制を教育委員会としても応援していきたい、そんなふうに考えています。
 以上です。

◆15番(大川裕君) 3学年で26時間のラグビーの時間数をとられているということで、時限的なことではあるにせよ、これからワールドカップラグビーが2019年に来るということで、そこまでにももちろん、まちとしてやらなければいけないこともありますし、結局、後のことのほうがもっと重要だというふうに思っております。そんなところで、子供たちにもっともっとラグビーに触れていただく機会というのは、ふやしていただきたい部分でございますので、御検討いただければというふうに思います。いずれにしても、スポーツ振興の底上げと経済の循環の両立を、今後ともこういった案件から一層図っていただきたいというふうに思いまして、質問を終わります。

コメントは利用できません。