平成25年2月25日 総務常任委員会 災害対策用監視カメラについて

平成25年2月25日 総務常任委員会

◆委員(大川裕君) まず、そもそも論としてこのカメラが必要な理由を、教えていただきたいのですけれども、例えば、消防職員や消防団員の安全管理の徹底とかを図るのであれば、防潮扉は自動化にするなりなんなりという方法が一番いいのかと思うし、金額的にも1億2500万円というお金をカメラ2台で使う必要性があるのかどうか、そこら辺をまずお聞かせください。

◎警防課長(下澤巧君) ただいまの質問、趣旨は費用対効果という御質問かと思いますが、確かに御指摘のとおり、整備にかかる費用は高額でございます。震災時、津波の状況をいち早く確認する中、沿岸への住民やあるいは沿岸の利用者などに避難の情報を伝達できれば、何人もの尊い命が救えるものと考えております。また、防潮扉閉鎖作業を行う消防職員や、あるいは地域活動を行う消防団員の命も速い伝達によって救われるということを考えれば、その効果ははかり知れないものがあるのではないかと考えております。さらには、このカメラは119番の通報と連動するものでございまして、通報に伴いまして、発災地の位置にくっとカメラが向いて、発災の状況がわかることによって、出動の段階から消防部隊の準備については、今でも整えているところでございますが、初動の対応の短縮も望まれるでしょうし、あるいはその初動対応の早さによって、被害を軽減することに大きく寄与するものではないかと理解しているところでございます。
 以上です。

◆委員(大川裕君) 何が言いたいかというと、予算の執行の上での優先順位というのが、消防だと救急車だとかそういったところをもっと充実させるとか、そういったところにお金を回した方がより優先順位が高いと思うし、先ほど申し上げたとおり、防潮扉を自動化するのは、それではどれぐらい予算がかかるのか、計算されたりしたことがあるのかどうか、もしも今手動で現状やっているのであれば、自動化をすれば、そこに行く必要はないわけで、そういったことも考え合わせた中で、こういったものを上げてきているのか、カメラでも2台だけではカバーしきれないというところはどうしてもあるわけですから、現状、こういった予算を執行するのであれば、今いろいろと問題になっている学校に監視カメラを置いた方が、よっぽど予算的には有効なのではないかというふうには考えられますが、そこら辺どうお考えでしょうか。

◎消防長(鈴木元君) 今、大川委員からの御質問の中の現在の自動化についてどうかということでございますが、我々内部でも相当議論しました。しかし、現状の中で、津波警報等、注意報等が出た場合に、必ず現場に行って職員が海岸線に人がいるかどうかを確認しているわけです。自動化をするということは、そういった確認をしない、そういった場合に、海岸線に人を残したまま閉鎖をしてしまうのかということになるわけです。そうすると、海岸線にいる人が数キロメートルにわたってあいている箇所に回らなくてはいけないという不利益が生じるわけでございます。それで、今、監視カメラについてどうかというお話がされた場合には、消防の内部でも議論しました。そのときに、まず大きなところは津波だけでいいのだろうか、それを日ごろの災害の中に先ほど申しましたように、119番通報に連動した場合ならば、直ちに火災が炎上火災ならば第2出動ができます。今までは消防隊が現認をして、出動途上中に炎上確認をして、第2出動を繰り上げ出動しているわけです。しかし、今、監視カメラで監視することが可能ならば、直ちにそれを監視した状態で第2の部隊を増隊することが可能であるということを、まず申し上げておきます。
 そして、よそで起きた場合の津波の警報やら、津波情報が出る前に、常に24時間、365日監視できることによって、沿岸住民に対する避難広報もできるということを考えれば、そちらの方が効果が大きいだろうと、そういった中で、365日24時間監視できる消防の体制をつくることが、住民にとってプラスになるのではないかということで、今回こういったように予算計上させてもらったものでございますので、どうかその辺を御理解いただきたいと思います。
 以上でございます。

◆委員(大川裕君) 先ほど聞いたのは、だから、優先順位として、カメラ以前にやることがほかにないのですかという話で、例えば、それが救急車であったり、広域消防になるのであれば、そういう出動が多くなると思うのですよ。車両整備とかにかかるお金も必要になってくると思うのですけれども、例えば、高規格の救急車がたしか1台3000万円ぐらいだったと思いますけれども、1億2000万円あれば、4台買えるわけですよね。そういったことを考え合わせたときに、カメラ2台と救急車4台とどちらがまちにとって有効かということも考え合わせたときに、しっかりと考えた中で、予算執行はしなくてはいけないというふうに思ってお聞きしたのですけれども、そこら辺どうお考えでしょうか。

○委員長(小松久信君) 消防長、これは国庫補助事業の対象事業になっているのだから、今、救急車と混同されてしまうと、ちょっとあれだから、交通整理して答弁してくれないですか。

◎警防課副課長(岸成典君) 大川委員、御指摘のように消防が幅広い業務を担っておりまして、市民の日常生活の部分で救急車といった御指摘をいただいて、非常にこちらも頼もしい限りですけれども、御存じのとおり、広域化によって小田原市の救急隊、5隊から10隊ということで平成25年度から活用していくと、その上で車両もふえますが、そこは定期的な計画的な更新、整備といったものを考えてございます。
 もう一点は、このカメラに関しましては、実は、平成20年度の消防指令システムの整備にあわせても、当初から補助対象となっておりまして、検討に入っておりました。そういった中で、今回、特に国の緊急経済対策等の予備費の活用といった部分がございまして、このタイミングがいいだろうといったことで、もちろん優先度はございますけれども、その他の施設整備とあわせて、カメラをこの時期に整備したいということで検討した次第でございます。
 以上です。

◆委員(大川裕君) そういうふうに考えると、お金があったからつくってしまったみたいな感じに聞こえますけれども、基本的にカメラ2台で1台6000万円ですよね、それでは具体的にどのくらいのレベルの、テレビ局のカメラみたいなカメラがつくのか、普通今、ビデオカメラとかというのは、随分廉価なものが出てきて、距離7.5キロメートルを見るようなカメラであれば、それなりの値段はするのだと思いますけれども、それでも相当金額的にはどうなのかな、というように思いますけれども、どうなのでしょうか。

◎警防課長(下澤巧君) カメラの性能の質問かと思いますが、まず、光学的に、通常時においては35倍の倍率で監視しておりまして、しかしながら、ズーム的な機能もございまして、それも光学的です。デジタルではなくて一気にその倍の70倍のズームという形で、監視することが可能なカメラでございます。
 なお、夜間においてもほんのわずかな光でもって、カラーでその状況を映し出すことが可能である、そういうふうなカメラでございます。
 以上です。

◆委員(大川裕君) カメラの性能はいいのですが、だから、1台当たり、6000万円のカメラが、この機能でそこまでするものなのかどうなのか、こちらも不勉強なもので、ちょっとお伺いしたいのですが。

◎警防係長(高橋貴博君) カメラの性能的なものは、今、警防課長が言ったとおりですけれども、そのほかに無線のシステムといったところで、消防本部と、それから曽我山の基地局と、それからマンションを無線のシステムで構築して映像を消防本部で受信するというシステム構築が必要ですので、そちらの費用が高額になるというところでございます。
 以上です。

◎警防課長(下澤巧君) さらに、このカメラの運用の中身についてでございますけれども、災害の事案によっても違うかと思いますが、その情報を小田原市の災害対策本部の方に映し出された映像を送信することによって、小田原市内における災害状況を把握した中で、災害対策の向上に役立てようとするものでございます。

○委員長(小松久信君) 確認したいのだけれども、要は、カメラがあって、受けるシステムで、ここからこちら、ここからこちら、こういうデータ通信ができる、それで、ここに届く、ここに届くと、そういうシステムを含めてのことであれば、カメラだけ何か浮いてしまって、カメラ1台6000万円といったら、だれが考えても信じられないので、そういうことをきちんと交通整理して説明してよ。

◆委員(大川裕君) システム全体の金額が1億2500万円ということであれば、理解はできるのですけれども、将来的に情報としてあるわけですから、それを小田原ケーブルテレビだとか、そういうところにシティカメラみたいな形で常時情報をインターネット等に流すとかということも考えられているわけですよね。

◎警防課副課長(岸成典君) システムの機能としては、市民への公開といったところについて、機能としてはできなくはない、ただ、それをどのように公開していくかという手法、それとあともう一つは、これは基本的には防災用カメラでございます。そういったところで、人がいっぱい集まる、不特定多数が集まるところの防犯カメラ、そういったところと目的が違ったりとか、通常の海岸の風景を公開するということとは、若干目的が違っております。また、公開するに当たっては、個人情報の関係とかもございますので、そういったところは注意して、関係部署と調整していく必要があるのかなというふうに考えております。

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