平成26年9月12日 定例会 学校教育・公共施設・防災訓練について

平成26年  9月 定例会 - 09月12日-03号

○議長(井原義雄君) 以上で本日の付議事件はすべて終了いたしましたので、これより一般質問に移ります。
 発言通告がありますので、発言者を指名いたします。
 3番大川議員、登壇願います。
     〔3番(大川 裕君)登壇 拍手〕

◆ まず、1として、小田原市学校教育の諸問題についてです。
 2008年に幼稚園教育要領、小学校学習指導要領、そして中学校学習指導要領が公示され、幼稚園では2009年度、小学校では2011年度、中学校では2012年度から新しい学習指導要領が完全実施されております。
 文部科学省の学習指導要領の解説によれば、学習指導要領は、教育について一定の水準を確保するために法令に基づいて国が定めた教育課程の水準であるので、各学校の教育課程の編成及び実施に当たっては、これに従わなければならないものとされております。1980年の改訂以来減り続けてきた授業時間は、約30年ぶりに増加、主要五教科や保健体育の時間がふえ、一方で総合的な学習の時間が大幅に削減されております。
 そこで、質問の(1)として、本市において、改訂されて2年ほどたった学習指導要領への対応はどうなっているのかをお伺いいたします。
 次に、教育課程についてです。
 前段で述べた解説によれば、学校において編成する教育課程は、教育基本法や学校教育法を初めとする教育課程に関する法令に従い、各教科、道徳、総合的な学習の時間及び特別活動について、それらの目標やねらいを実現するよう教育の内容を学年に応じた授業時間数との関連において総合的に組織した各学校の教育計画であるとされています。
 そこで、質問の(2)として、教育課程がどういった過程を経て各学校内で決定されているのかお伺いいたします。
 また、質問の(3)として、決められた教育課程の中で進められる授業内容は、どのような体制でチェックをされているのかお伺いいたします。
 次に、全国学力・学習状況調査についてです。
 文部科学省は8月25日、小学校6年生と中学校3年生を対象に今年4月に実施した全国学力・学習状況調査の結果を公表しました。都道府県別では毎年最下位クラスだった沖縄県の成績が大幅に改善し、自治体間の成績差が一層縮まり、全国的な学力の底上げが進展していると言われております。抽出方式から全員参加方式に戻して2年目で、識者の中では、一人一人の課題が把握しやすくなり、教師、生徒たちの学力向上への意識が高まった成果であると指摘されてもおります。今年度から教育委員会の判断で学校別の成績を公表できるようになったことを受け、新たに平均正答率を含めたデータの積極的な公表に踏み切る自治体が出てきております。
 そこで、質問の(4)として、本市において全国学力・学習状況調査の結果についてどのように対応されるのかお伺いいたします。
 次に、大きな設問の2として、小田原市施設白書についてです。
 全国で公共施設やインフラの老朽化が改めて指摘されています。高度経済成長期に集中的に整備されたものが2020年以降一斉に更新の時期を迎えますが、更新に係る必要額と投資できる財源を推計してみれば、すべての施設を更新していくのは、かなり困難というより不可能であると考えます。現在、全国のほとんどの自治体は同じ問題に直面しており、どの自治体も、公共施設建設のピークのころと比べると、予算の重点は介護や子育て支援などに完全に移っており、公共施設の更新があるからといって、これらをもとに戻すことはかなり難しいと思います。いわゆるアベノミクスによって、現時点では公共投資が増大しているように見えますが、これはあくまで一時的な経済対策であり、長期にわたる公共施設の更新という構造的な問題の抜本的対策とはなり得ていません。
 本市においても昭和30年から昭和50年代にかけて、人口増加を背景に拡大にする行政需要のもと、社会的要請や市民ニーズに対応するために多くの公共施設を整備してきました。公共施設は、交流の場、学習の場、生活の場などさまざまな用途に沿って市民の方々が利用する拠点であり、かつ市民全体の貴重な財産であります。他市と同様に、今後10年から20年後にかけて次々と大規模な改修・更新が集中する時期を迎えることになるわけですが、老朽化する施設をどのように維持管理または建てかえていくかという今後の取り組みは、将来、本市を持続可能な自治体として存続させるために極めて重要なものになります。少子高齢化による影響から将来にわたって税収の減少が予想される中で、行政として真に必要なサービスの提供を今後も続けていくには、施設の総量を抑制していくことは必要不可欠と考えます。
 平成22年3月に小田原市施設白書を作成したわけですが、その目的として、施設の統廃合や転用、維持管理のあり方、サービスの提供方法など施設全体のあり方を検討していくための基礎的なデータとすること、もう一つは、建物の利用の状況、コストなど本市の保有する施設の実態を市民の方々に対してわかりやすくお知らせすることとあります。
 そこで、(1)として、施設白書を作成して4年余りが経過した中で、つくったことによる効果はどのようなものがあったのかお伺いいたします。
 また、質問の(2)として、今後、施設運営を具体的にどのように展開していくのかお伺いいたします。
 大きな設問の3として、ビッグレスキューかながわ 神奈川県・小田原市合同総合防災訓練についてであります。
 災害が発生した場合においては、国の行政機関、地方自治体、公共機関などの防災関係機関が一体となって市民の方々と連携しつつ対応しなければなりません。
 総合防災訓練大綱によれば、防災訓練の目的として、「(1)防災訓練を通じて、防災関係機関の平時からの組織体制の機能確認、評価等を実施し、実効性について検証するとともに、防災関係機関相互の協力の円滑化を図ること。(2)防災訓練の実施に当たっては、防災計画等の脆弱点や課題の発見に重点を置き、防災計画等の継続的な改善を図ること。(3)住民一人一人が、防災訓練に際して、日常及び災害発生時において『自らが何をするべきか』を考え、災害に対して十分な準備を講じることができることとなるよう、住民の防災に関する意識の高揚と知識の向上を図る機会とすること。(4)行政機関、民間企業を通じた防災担当者の平時からの自己研さん、自己啓発等が社会の災害対応力向上に直結することにかんがみ、各防災担当者が日常の取り組みについて検証し、評価する機会とすること」とあります。
 災害発生時における一番重要な初動対応を直接担うのは地方自治体であり、各関係機関との連携・協力をいただきながら、その地域の防災体制を十二分に発揮するよう努めなければなりません。市民の命を預かる自治体としてその責務を全うするには、日ごろからの定期的な防災訓練に加え、各関係機関や市民の方々との適切な役割分担を行いつつ、都度訓練の中身のバージョンアップを図りながら、地域の災害対応力の向上を図っていくことが肝要です。
 先月末8月31日に、本市の酒匂川スポーツ広場をメーン会場として、ビックレスキューかながわ 神奈川県・小田原市合同総合防災訓練が行われました。県西部を震源とするマグニチュード7.0の地震の発生を想定し、①医療関係・関係各機関の相互連携体制の強化、②自主防災組織を中心とした地域防災力の強化、③住民等の防災意識の高揚、④各種対策及びマニュアル協定等の検証を目的として開催されたわけですが、まずは質問の(1)として、訓練を通しての市長の所感をお伺いいたします。
 総合防災訓練大綱にもあるとおり、訓練というシミュレーションをした後の検証が、今後の防災力のさらなる強化につながると思います。
 そこで、質問の(2)として、今回の訓練を経験したことを今後どう生かしていくのかお伺いいたします。
 以上で登壇しての質問とさせていただきます。(拍手)

○議長(井原義雄君) 市長、登壇願います。
     〔市長(加藤憲一君)登壇〕

◎市長(加藤憲一君) 3番大川議員の御質問に順次お答えをいたします。
 なお、小田原市の学校教育の諸問題については、後ほど教育長から御答弁申し上げます。
 まず、施設白書作成による効果についてのお尋ねがございました。施設白書作成による効果は、施設のあり方の検討に必要となる基礎的なデータを把握することができたこと及び市有施設の実態について市民へ情報の提供が図れたことがございます。また、市有施設の安全性の確保や老朽化への対応を含め、今後30年間の将来的な修繕更新費に約1014億円、年度平均で約34億円が必要と見込まれるなど、施設を維持管理していく上での課題が見えてきたことも評価として挙げられるところでございます。
 次に、今後の施設運営の展開についてのお尋ねでございます。施設白書の作成により抽出された課題に対応してまいりますため、「市有施設の管理運営に係る基本方針」を平成22年度に策定いたしました。基本方針では、市有施設を経営的観点からとらえ、統廃合や転用も視野に入れた身の丈に合った施設配置や、計画的な維持管理による長寿命化など、効率的な施設運営を進めることといたしております。少子高齢化の進行等により、就労人口の増加が望めず、市税収入の増加が期待できない現状におきまして、老朽化した公共施設については、計画的な維持修繕の実施による長寿命化が必須であると考えております。長寿命化を進めていく中で、個々の施設の大規模改修や建てかえの時期等も確認しながら、他施設との統廃合等を含めた施設のあり方についても検討を加えてまいりたいと考えております。
 次に、県市合同総合防災訓練の所感についてのお尋ねであります。今回の訓練では、例年、市単独で実施しております総合防災訓練(発災シナリオ型)に参加していない機関も多数参加をいただきましたことから、大規模な消防、警察、自衛隊、DMAT(ディーマット)の連携訓練が行われるなど、より実践に即した緊張感のある訓練が実施できたととらえております。また、地域会場として実施いたしました、災害救援ボランティア支援センター設置運営訓練、多数遺体収容施設設置運営訓練、災害拠点病院連携訓練におきましても、災害時に御協力をいただく各種協定団体等と事前調整から訓練まで連携強化が図られたものであります。さらに、展示・体験コーナーで実施されました各種防災機関における企画にも、多くの住民等が来場いただきましたことから、さまざまな防災知識の普及や意識の啓発にも大きく寄与したものと考えております。
 次に、今回の訓練を今後どのように生かしていくのかとのお尋ねであります。今回の訓練は、大規模災害発生時の初動対応における救急医療等を主体に、各種防災関係機関等の協力をいただきながら、より実践的な内容で実施をしたものであります。発災時は、今回実施した内容以外にもさまざまな災害現場が想定されておりますことから、今後も各種防災関係機関との連携を強化いたしまして、より適切かつ円滑な災害対応が行われるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上をもちまして、3番大川議員の御質問に対する私からの答弁とさせていただきます。

◎教育長(栢沼行雄君) 3番大川議員の一般質問のうち、小田原市の学校教育の諸問題につきましては、私から御答弁申し上げます。
 初めに、学習指導要領の改訂に伴う授業時数増加への対応について御質問がございました。現行の学習指導要領では、前回の学習指導要領と比べ、小学校においては、国語・社会・算数・理科・体育の授業時数が、中学校においては、国語・社会・数学・理科・保健体育・外国語の授業時数が増加されました。週当たりにいたしますと、小学校1・2年生において2時間、小学校3年生から中学校3年生において1時間の増加となっております。本市では、学校行事の精選を図るほか、弾力的な時間割り編成を行ってきており、授業時数の増加に対しても、児童・生徒に大きな負担をかけることなく、着実な定着が図られているところです。
 次に、学校の教育課程の編成について御質問がございました。学校の教育課程は、学校の長である校長が責任者となって編成する年間の教育計画のことでございます。教育の目的や目標を達成するために、学習指導要領で定められた内容を、児童・生徒の心身の発達に応じ、授業時数との関連において総合的に編成しております。編成に当たっては、教育課程全体のバランス等に配慮するとともに、各校で特色ある教育活動が展開できるよう創意工夫することが学習指導要領で求められております。学校では、総括教諭を中心に、全校職員がさまざまな組織や諸会議において検討・研究を重ね、教育課程を編成しているところでございます。
 次に、授業内容のチェック体制について御質問がございました。学校では、学習指導要領に示されている教科の目標と指導内容を基準に指導計画を作成し、授業を実施しております。授業の内容を含めた指導計画については、小学校では学年担当者の、中学校では教科担当者の打ち合わせ等において検討しており、その内容や進度については、定期的に場を設け、互いに確認をしながら進めております。また、各教科等の授業を含めた教育課程の実施状況について、学校評価の項目として設定したり、学級便りや学年便り、教科便り等でお知らせしたりするなど、教職員間の確認だけでなく、児童・生徒や保護者、地域に対して適切に説明できるよう努めているところございます。
 次に、全国学力・学習状況調査について御質問がございました。文部科学省では、市町村教育委員会の判断で、市町村全体や各学校の状況について公表することが可能であるが、単に平均正答率などの数値のみの公表は行わず、調査結果について分析を行い、その分析結果をあわせて公表することとしております。本市では、昨年12月の教育委員会定例会で、平成26年度も平成25年度までと同様、市全体の平均正答率を含めた教科に関する調査、児童・生徒質問紙調査、学校質問紙調査について、分析結果とあわせて公表していくことと決定いたしました。なお、今年度の公表の時期は12月の教育委員会定例会後を予定しております。
 以上で3番大川議員の質問に対する私からの御答弁とさせていただきます。

◆3番(大川裕君) それでは、順次再質問させていただきます。
 まず、大きな3番の防災のほうからやらせていただきたいと思いますが、今回、市長の所感等を伺って、かなり効果があったというふうに私も実感をしているところでありますけれども、当日いろいろと見ていまして、時系列的な進行をしていたように思うのです。あの2時間の間を基本的に何日間を想定してやられていたのか、それをまずお伺いさせてください。
 それで、あの視点ですと、基本的にあくまでマクロの視点での防災訓練だったような気がするわけで、初動の拡充が今後重要だと思いますけれども、そこら辺はどういうふうにお考えなのかお伺いさせてください。

◎防災部長(原田泰隆君) 今お尋ねがありました何日間の想定ということでございますけれども、それぞれスケジュールが錯綜して幾つもの災害の対応を一遍に見せてしまったという形で行いましたので、特にそれぞれの事故現場につきまして、何日目という想定よりは初動の対応で行ったという形になっております。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) ですから、私が言いたいのは本当の初動のところなのです。あの状態ですと、各種関連団体が来て救助活動とかをしているわけですけれども、実際に災害が発生した場合に、最初は関連団体が来る前の地域の対応、そういうところがもっと大事になってこようかと思うのです。そこら辺の考え方がいかがなのかなと2点目でお伺いしたいのです。

◎防災部長(原田泰隆君) ただいまの地域の関連でございますけれども、先ほどちょっとお話をしましたけれども、公共機関とか大きな機関、ああいう部隊が、実際にライフラインや、救助活動はすぐに始まると思いますけれども、地域の方のところに具体的に大々的に入っていくのは、大規模な災害があった場合ですと3日ぐらいかかるというふうに今言われております。地域におきましては、ただいま私ども防災部のほうで進めておりますのは、公的機関あるいは大規模な応援等が来る前の3日間を何とか地域の力で耐え忍んでくださいということで、水とか食料等もいろいろそろえていただいたり、自主防災組織を中心に3日間お願いしますというような形で現在進んでおります。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) ということは、当日のビッグレスキューかながわの場合は発災後、かながわシェイクアウトで最初の発災のときの行動の訓練はしたと思いますけれども、要は3日後からの大規模な救助活動という流れでやられたということで、やはり地域の防災力を向上させるということは、今後の減災に必ずつながることだと思うのです。例えば扇町の消防団などは、地域の会社とかそういうところと地域の防災アライアンスを結んで行動しているわけですけれども、そういった考え方を今後拡充していくようなお考えがあるかどうか、まずお伺いさせてください。

◎防災部長(原田泰隆君) ただいま御質問のありました地域の防災力の向上でございますけれども、地域にあります事業所や、あるいは事業所にいる人材、それから資機材、これをもし活用できれば大変地域の防災力向上にはつながるというふうに私どもも認識しております。また、地域によりましては、現実的に地域の事業所と相談をしたり、あるいは災害時の協定等を結んでいるところもあると伺っております。防災部といたしましても、地域力向上のために、今後も引き続きまして、もちろんいろいろな相談を受けておりますので、地域の事業所等となるべく協力関係を進められるように、連携がとれるように、自主防災組織に相談がありましたら指導とか協力をしていきたいと考えております。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) 前回は防災倉庫の装備についてお伺いさせていただいたのですけれども、今、防災部長の御答弁の中で、地域においてどういった機材があるのか、またある程度把握して、当該地域に情報提供しておくことも今後必要になってくるかと思うのです。例えば扇町の地域の中で工務店があったら、そこの工務店にはバックホウがあるよとか、そういうのが情報として扇町の地域に知らせてあれば、それを活用できるかなというふうに思うのですけれども、そういったところまで落とし込むことが可能なのかどうかお伺いさせてください。

◎防災部長(原田泰隆君) 大変有効な情報ではあるのですけれども、市全体といたしましては、やはり大きな企業とまず第一に協定を結んだり、あるいはそういう協力関係団体と結んでいるのが現状でございまして、地域におけるいわゆる大規模でない工務店等、あるいは地域の関係機関、事業所等につきましては、なかなかそこまで現実的には私どもは手が回らないといいますか、ただ、逆に地域の皆様が、自治会長や防災リーダーを初めとして、地域の力を生かす、地域の事業所の力を生かすということを皆さん大分認識されておりますので、地域のほうで、それぞれの工務店にどういうものがあるか、あるいはその工務店の人材自体が日ごろから地域と交流していたりしますのでそういうものでわかりますので、ただ、大きなものとか、あるいはなかなか敷居が高くて入れないようなところとか、そういう大きな企業につきましては、私どもはそういう調査とか協力をいただけるお話はできると思いますけれども、申しわけありませんが、小さなところまでは機材の把握というのは、残念ながらいまだできていない状況でございます。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) この場で、やりますということはなかなか言いにくいとは思いますが、今後、減災を考えた場合は、やはり一人一人がシャベルを持ってやっているよりも、そういった機動的なものを使ったほうが効率よくできるかと思いますので、把握をすることはそんなに難しくはないかなというふうに思いますから、ぜひそういった情報を地域に落とし込んでいただければというふうに思います。
 それで、今回は地震に特化した訓練だったと思うのですけれども、現状、広島市や木曽町で発災している土砂災害や水害など、想定を超える異常気象による災害が全国で頻発しているわけですが、そういった状況のシミュレートは防災部のほうで今されているのかお伺いさせてください。

◎防災部長(原田泰隆君) こういう異常気象、あるいは広島市で災害になっています土砂災害、がけ崩れ等につきましては、現在、県を中心に進めているところでございまして、一つは、土砂災害につきましては、ある程度、ハザードマップとか危険箇所とか認定が終わりまして、これからがけ地につきまして、県の東のほうから進んでおりますけれども、ここ数年の間に何とか危険地帯を把握して、それぞれ指定をいただくような形になっております。それを受けまして、私どもといたしましては、順次、土砂災害のハザードマップをもって、どういう形で対応するかというのを地域の皆様と相談しながら、災害時の避難する場所だとかそういうものを順次、特に土砂災害ですと、津波と違いまして、近くの安全なところでないと急に避難できませんので、地域の民間の企業であったりとか、社会福祉施設であったりとか、そういうところと協定を結びながら、現実的にはシミュレーションというよりも、土砂災害の場合は特定の場所が危ないというのは県のほうからきちんと出ますので、地域においてそれぞれきちんと話し合いをして対応を立てているところでございます。全体にもちろんマニュアルはございますけれども、地域地域に入り込みまして、その地域ではどういうふうになるかということを防災部と地域で話し合いを進めているところでございます。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) 今回の訓練を通して、自衛隊の機動力や災害対処能力というのはぬきんでていると、見ていた人もみんなそう言っていたわけですけれども、大きな災害があったときに地域の消防力だけではなかなか太刀打ちできないと思うのです。それで、酒匂川の大水が出たときも、消防だけで対応し切れないということは、本署の人間からもいろいろと聞いているところではあるのですが、こういった状況を考えると、やはり自衛隊とのホットラインを今後今まで以上に緊密につくることが必要になってくると考えるのです。前回もお聞きしたのですけれども、やはり自衛官の任用というのは今後考えていくことが市の責務だと思うのですけれども、どのようにお考えでしょう。

◎防災部長(原田泰隆君) 自衛官の任用につきましては、有効であるということを何度もお伺いしておりますけれども、もちろんこれは研究しておりまして、非常に有効ではあるということは認識しております。ただし、任用に関しましては非常にハードルが高いということでございますので、今のところは、はっきり申し上げて、まだ任用できる状態ではないというふうに考えております。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) ちなみに、そのハードルというのはどのぐらい高いのかお聞かせいただきたいのです。

◎副市長(大野速雄君) 3番大川議員から、OBも含めてだろうと思いますけれども、自衛官の任用について、この前も私はちょっとお答えいたしましたが、この数年にわたりまして、いろいろな自衛隊のOBの方、また自衛隊協力会の方、それで自衛官を任用することの効果、はっきり申し上げまして、そういうものもいろいろ関係する方とフランクに話し合いをしてまいりました。それで、今、防災部長が申し上げましたように、非常に効果があるだろうということもわかっておりますが、今、ハードルと防災部長が申し上げましたけれども、自衛官が退官されて、防災関係に特化したとする場合、任用していくということになりますと、はっきり申し上げまして、私どもは60歳で定年になります。ところが、自衛隊のほうはいろいろな仕組みがあるようでございまして、まだそういう時期に来ていない方を送り込もうとか、そういうようなシステムがあるようなのです。そういたしますと、御案内のように、65歳まで私どものほうは再任用ということを視野に入れています。そうなってまいりますと、その自衛官の方がどういうお考えでどのような形で来ていただけるのか、例えば、来ていただいてまた戻っていただくなんていうシステムがあるようでございますけれども、そういうことをいろいろ検討していきますと、私どもは任用していく、向こう側の任官している立場とかそういうことも、地方自治体に来ていただく場合、幾らか検討して難しいところがあるわけです。もちろん、そういうふうにやっている自治体もございますが、私どもとしては、自衛隊のほうの要望をすべて満たせるような形で受け入れていくということも幾らか難しいところがあるのかなということで、今まで議論してまいりまして、なかなか踏み切れないというのが現状でございます。いずれにいたしましても、3番大川議員がおっしゃいますように、これからのことを考えていきますと、そういうことも当然考えないといけないとは思っておりますので、さらに研究はしてまいりたいと、このように思っております。

◆3番(大川裕君) ハードルについては余りお答えいただけていないような気がしないでもないのですが、いずれにしても、研究をしていくということで検討はなかなかしていただけない。自衛隊協力会のほうからは、ぜひ出させていただきたいという話はいろいろと伺っておるわけです。自衛隊のほうは全然やぶさかではないわけですから、そういったところは考えていただいて、まして自衛官のほうは定年は先に来るわけですから、そういったところは、安心・安全、命を守るということを言っているわけですから、積極的にお考えいただきたいというふうに思います。いずれにしても、防災計画は不断のアップグレードが必要でございますので、ぜひよろしくお願いいたしたいというふうに思います。
 それでは、大きな設問の2にいきたいというふうに思いますが、効果等いろいろとお話を伺いました。まず、公共施設の建てかえもしくは長寿命化の条件だったり、廃止・統合の条件、いわゆるいろいろなものを含めた施設の優先順位というのをどのようにお考えなのか、まずお伺いさせてください。

◎企画部長(井澤幸雄君) 優先順位の問題でございますけれども、ただいま平成25年、平成26年において老朽化調査をしております。その結果をもちまして判断をしていきたいと考えております。
 以上です。

◆3番(大川裕君) 今後検討していくということですが、千葉県習志野市あたりは、今年の6月に公共施設再生基本条例を制定されて、千葉県習志野市だと25年間で965億円が設備更新にかかる。それで毎年38億円で、ここ最近5年は15億円かかるという予測になっているそうですけれども、先ほどのお話ですと、平成22年の施設白書ですと、約1014億円、毎年約34億円というお話だったわけですが、あれからもう3年たって、その数値というのは変わってきているのかどうか、まずお伺いさせてください。

◎企画部長(井澤幸雄君) その平成22年度当時、施設が177ございました。そのときの更新費用が約1014億円ということで年平均約34億円が必要だということでありまして、これは更新されるかどうかというのは、この建物の状況でございまして、それから変化している状況では更新されておりません。ただ、社会福祉センター等変化しているところもありますので、先ほど申しましたように老朽化調査が終わった段階でまた検討に入りたいと思っています。
 以上です。

◆3番(大川裕君) いずれにしても、長寿命化だったり廃止・統合というのは考えていかなければいけないかと思うのですけれども、この間の総務常任委員会のときに、ごみの焼却場の改修で約80億円という話が出ておりました。斎場でも多くの資本が必要になってくるということで、財政的展望が今後小田原市にとってあるのかないのか、まずお伺いさせてください。

◎企画部長(井澤幸雄君) 財政的展望でございますけれども、総合計画上、今話された焼却施設また斎場については、まだ位置づけはされておりません。ですから、後期の計画の際にその辺を考慮しながらやっていかなければいけないとは考えてございます。
 以上です。

◆3番(大川裕君) 今後、施設の運用については発想の転換というのが出てこようかと思うのです。それで、例えばその一つには自治体間の相互の利用というか、広域化というのが出てこようかと思うのですけれども、今後そういった形のものを積極的に採用していくというお考えがあるのかないのかお伺いさせてください。

◎企画部長(井澤幸雄君) すべての施設が広域化できるかどうかという問題がございますけれども、今後、建てかえ等になった場合、やはり複合化は考えていかなければいけないということは考えております。ただ、それが広域化までいくかどうか。また、今、斎場やごみ処理施設などもそうですけれども、広域化ということは頭に入れながら、やはり検討はしていかなければいけないのだとは考えております。
 以上です。

◆3番(大川裕君) そういったお考えはもちろんあると思います。例えば施設の民間への移行というのも今後考えなければいけないことだと思うのですけれども、平成22年4月では指定管理者の数というのは七つだったわけでけれども、現在は幾つになっているのかお伺いさせてください。

◎企画部長(井澤幸雄君) 指定管理の制度の導入の施設数でございますけれども、現在、14施設でございます。

◆3番(大川裕君) 前回よりはふえているかと思うのですが、指定管理者を採用する場合の問題点というのはいろいろあって、今後、指定管理者が出てきた場合、プロポーザルによる指定管理者制度などは指定期間が短いために、公共サービスを担う職員としての人材育成と同時に設備投資や運営面での長期的計画をやはり阻まれるのではないかと思うのです。特に教育・娯楽施設など場当たり的な運営になることが集客の減少につながるということはよく例として出ていますが、ひいては収益の減少につながるということで、悪循環になる可能性が高いということがいろいろと言われています。そんな中で改正PFI法が2011年にできまして、コンセッション方式という方式が言われているわけですけれども、そういったことを、例えば今後できるホールですとか、お金を取る施設に関してはそういった形で指定会社をつくって管理運営をさせて、所有権は市にあるというやり方があるのですけれども、そういったことを今後研究されていく考えがあるのかどうかお伺いさせてください。

◎副市長(加部裕彦君) 今後の公共施設の管理運営方法について、今はPFIの新たな手法を例に出されまして、そのようなことを検討していくのかというお話でございました。指定管理の話とも若干整理しなければいけないのですが、今までの公共施設をとにかくすべてまた更新して、市がお金をかけて維持していくということは、今後なかなか難しいだろうということは、先ほどの答弁のとおりでございます。その場合に当然施設の統廃合ということもありますし、施設そのものの機能を民間で担っていただくということもあると思います。具体的なことをここで申し上げると差し障りがございますけれども、そういった今まで市が持っていた役割を民間で担っていただくという、お金の負担は別といたしまして、そういうものも出てくると思います。管理方法についても指定管理者がなじむ方法と、そうではなくて、より民間の力を導入したほうが効率的で、しかも運営上もよいというものがあれば、それはそういったPFIも含めたさまざまな新しい手法を可能な限り検討していかなければならないと思っております。
 以上です。

◆3番(大川裕君) 先ほど申し上げたコンセッション方式などというのは、本当にホールとかには有効な制度だと思いますので、お考えいただければいいかなというふうに思います。なぜこのようなことを申すかといえば、将来的には市民合意のもと総量を規制して小回りのきく自治体にしていかなければならないというのは命題だと思いますから、ぜひさまざまな方面から検討していただいて、自治体の建物の運営を考えていただきたいと思います。
 それでは、1番の教育に移りたいと思います。
 まず、質問の(1)のほうで、週一、二時間ふえているというお話でしたけれども、低学年の時間割りはどうなっているのか確認をさせてください。

◎教育部長(関野憲司君) ただいま低学年の時間割りということでございますが、例えば小学校1年生ですと週25時間というのが基本的な学習指導要領上のところでございます。ですから、週5日とすると平均すると1日5時間、それが小学校1年生の時間でございます。小学校2年生になりますと、もう1時間ほど週の中でふえる、そういうふうな状況でございます。

◆3番(大川裕君) 週5日毎回、昼食後に1時間あるということで、出っ張り引っ込みはあるかと思いますけれども、低学年のときに午後に授業、給食をとった後に行うというのが、果たして集中力を保つ上で適切かどうかというのはどのようにお考えですか。

◎教育部長(関野憲司君) ただいま、小学校に入りまして、午後の時間割りがあるのが適切かどうかということでございますが、基本的にどのような時間割りとするか、少なくとも6歳から7歳になったときに、学校にある時間あるいは家にある時間、地域にある時間があるわけでございますけれども、学校にある時間が何時間だからだめだとか、そういうことはないと思っています。少なくともこれは教育に必要な時間ということで割り振られた時間ですので、そういう中で一日の子供の過ごし方、全体の中でそれはとらえるべきものだと考えております。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) 低学年の子供たちに負担のない形の授業形態をとるのであれば、前から何回も言っていますけれども、今後、3学期制に戻すなり、土曜授業を何回か入れるなりという考え方というのは、出てくるのが普通だと思うのですが、そこら辺は今後また別の機会にやらせていただきたいというふうに思います。
 (2)のほうで教育課程を決める最終的な責任者はだれなのかということで、それは校長先生だということでお話をいただきましたけれども、決めるまでのフィルターというのはどういった過程を通るのか、まずお伺いさせてください。

◎教育部長(関野憲司君) 教育課程が決まるまでどのようになるのか、フィルターという言葉がございましたが、先ほど教育長が答弁をさせていただきました。最終的に学校の長、校長が責任を持って編成するわけでございますが、それまでの中では小学校等では学年担当者、中学校では教科担当者等が中心となりまして、全体の中でバランス、あるいは時間割り等をかんがみまして編成していくという作業でございます。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) 校長先生にいくまでに総括教諭とかそういった方々の手を経るということで、そこはわかりました。
 それで、(3)になるのですけれども、学習指導要領にある「基準性」というのをどのようにとらえているのか。というのは、目標、内容は中核的な事項のみ決められているわけで、学校や教師の創意工夫を加えた学習指導が十分展開できるというふうに書かれておりますが、逆にこれをどこまで基準ととらえているのかお伺いさせてください。

◎教育部長(関野憲司君) 学習指導要領に示されている「基準性」についてですが、例えば児童の教育につきましては教諭が担うこと、これは学校教育法で定められているところでございます。そして、ただいま3番大川議員がおっしゃられましたように、その教育の内容につきましては、自主性とか創造性あるいは発展性が求められているということでございます。ただ、これはあくまでも教育指導要領の範囲の中でどのようになっているか、こちらのほうも、当然それぞれの職員仲間あるいは教科担当等のところでも見るわけですが、最終的には校長が、やはり校長には校務をつかさどって、そして学校の職員を監督する責任がございますので、その中で判断していくということになります。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) 聞きたいのは、要は先生のさじかげんということなのです。基準はある程度決まっているのだけれども、創意工夫というのは先生のさじかげんである程度授業というのは決められるというふうに思うのです。そのさじかげんをどのくらい盛るのかということで、例えばこの間、保護者の方からいただいたものがあるのですけれども、一つここでお伺いしたいのは、中学校の地理というのは何を生徒に教えるか、まずお伺いさせてください。

◎教育部長(関野憲司君) 中学校の地理ということで、具体的に一言で何を教えるのかというのは大変難しいことでございます。ただ、先ほど来申し上げておりますように、基本的なねらい、枠組み等につきましては、学習指導要領の中に示されておりまして、それをどういうふうに教えるか、何をもって教えるかというところが、教育現場、学校の現場ということになります。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) 何を教えるかというのは先生任せなのですけれど、プリントだけで授業をされている先生がいられて、教科書をほとんど使わないと。その中身についていろいろと聞いていくと、地理の問題ですけれども、地理というのは基本的には自然地理とか統計地理とかいろいろあるわけですけれども、今回の試験範囲が沖縄・九州・中国・四国地方だったわけです。そこの地理を教えるに当たっては、具体的にどういったことを本来教えるべきなのかといえば、やはり地勢学的なことであったり、自然的なことであったり、降雨量はどうだとか、そういうことを教えるべきだと思うのですけれども、プリントを見ると、まるで内容的に基地がどうのとかそんな話ばかりなわけです。これは、先生の恣意的な内容がどうしても盛り込まれているのではないかと思うのですけれども、先ほど言っていた基準性とはそういうところにあって、先生のさじかげんがどうなっているのか、そういうところが重要だと思うのですけれども、こういった授業を行っていることに対して、どういうふうにお考えになるのか。

◎教育部長(関野憲司君) ただいま具体的なことをプリントということで御質問がございました。地理につきましては、おっしゃられましたように、世界とか日本の地理的事象等、関心を深めることを目的にしているわけでございますが、あくまでも基本的な内容というのは教科書の中にございまして、ただいま例にとられましたプリントというのは、先ほどの自主性あるいは創造性、発展性のところで使用しているものと考えております。基本的には教科書をもって教えているということでございます。

◆3番(大川裕君) 教科書が中心でやるのは当たり前のことなわけですけれども、プリントの中身を教科書に沿って出していればそれは問題ないわけで、かなり逸脱しているということで、なおかつ、プリントの一番下のところに生徒に感想を書かせる欄があって、そこに生徒が感想を書いているわけです。それについて先生がコメントを載せて、その感想に関して点数をつけている。そういった状況というのは、先生が覚えめでたいことに関して感想を述べれば点数がいいとか、そういうふうなところがあろうかと思うのです。そういったところのプリントの点数が進学の内申書に響いてくる。そういったものが絡んできてしまうと問題だと思うのですけれども、その辺はどうお考えでしょうか。

◎教育部長(関野憲司君) ただいまの具体的な例えばプリントないしテストのところで、本人の感想に点数づけをして、そして示しているというような例を示していただいたわけでございますが、それがどのように、今度は一人一人の児童・生徒に対してその先生が反映しているのか、その辺のところが一番大事でございまして、それを例えば内申書に、あるいはそのほか評価のところに、短絡的に自分の考えに近いからということでしているとはとても私は思いません。基本的には、そういうふうに一つ一つの設問であったり、あるいは基準のところが理解度とか達成度としてどういうふうに子供に反映できているのか、戻せているのかというところが大切であって、多分、そこのところはその先生の返し方のところでしているものだと思います。
 それから、最終的にどこまでというのは、やはり教科ごと、その先生にすべて任せているわけではございませんで、例えば監督者、最終的には校長になりますが、校長には、先ほど申しましたように、授業風景を視察することであるとか、あるいはその後指導したり、あるいは是正・改善を命じたりする権限が当然ございますので、一つの枠の中でされているというふうに考えております。また、そうすべきであって、もし万が一そういうふうな場合があれば、校長もそうですし、あるいは教育委員会のほうの指導主事も行って授業の改善を命じたり、あるいは指導するということになります。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) そういった授業が行われているという実態をまず報告はさせていただきたいと思います。それで、感想が点数化されているということも、内申書に響くか響かないかということも先生のさじかげんだし、そういった授業を行っていることに関して、教務主任だったり校長がもし内容を把握してやらせているのであれば、これはこれでまた問題だというふうに思うのです。ぜひそういったチェック体制はしっかりやっていただきたいと思います。
 加えて、地理の授業において文部科学省から1月28日に通達が出ているのです。これによると、今後、各学校における領土に関する指導や自然災害における関係機関の役割等に関する指導に当たっては、改訂後の学習指導要領解説を十分に参照の上、その趣旨を踏まえ適切に取り扱われるようお願いしますと出ている。領土問題に関する教育の充実についてということで改訂の概要ということで通達が出ているのです。この授業に関して、沖縄・中国・四国・九州について学習したときに与那国島は載っていない、尖閣諸島は載っていない、竹島も載っていないわけです。これでどこで領土問題を教えるのだという話になろうかと思うのですけれども、教育委員会のほうでそういったことは把握されているのか、まずお伺いさせてください。

◎教育部長(関野憲司君) ただいま領土問題の関係のところで、これは個別に先日お話をいただいた後も確認させてもらいました。教科の中で、たまたま九州の単元のところでは触れていないわけですが、そのほかの地理の単元のところであるとか、そういうところにきちんと触れているということでございました。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) いただいたプリントの中には、それは載っていないわけですから、しっかりとそれは確認していただいて、指導を適切にしていただければというふうに思います。今後、北方領土のほうの話も出てこようかと思いますから、そちらちのほうは必ずやっていただけるようにお願いしたいというふうに思います。
 こういったちょっと偏った授業ととられても仕方のないものに対して、今後どういった対策をとられるのか、ここに対しては最後にお伺いします。

◎教育部長(関野憲司君) ただいまの御質問の中で、授業のチェック体制を最終的にどうするのかということでございますが、基本的なところは、どのような授業が行われているかということを、まずその学校の中で学年あるいは教科の担当の間で知る、そして最終的に校長も知る。そして、その内容が保護者であるとか、あるいは地域なり、そして教育委員会もそれを承知していくということが必要でございます。それは基本でございまして、そのことが徹底されていない、あるいは不足というところがあれば、新しいことでなく、そのことを徹底していくということを努めたいと思います。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) 学校授業というのは親にとってみればブラックボックスみたないもので、学校を訪れて見られる体制にはなっているかと思いますけれども、そこまで足を運ぶということはなかなかできませんので、しっかりとしたフィルター、チェック体制をとっていただきたいというふうに思います。
 それで(4)になります。全国学力・学習状況調査についてなのですが、小田原市のほうで12月に公表する予定というお話を伺って、どういった形で公表されるのか、また、昨年の結果はどうであったのか、その結果を受けてどういった改善をされたのかをまずお伺いさせてください。

◎教育長(栢沼行雄君) まず、全国学力・学習状況調査の結果につきましてですが、昨年度についても同様に、小田原市としては学校別の公表については行っておりません。市全体としての結果については公表し、それを各学校では分析し、もちろん市としても分析しまして各学校への改善指導を行ってきております。昨年の状況でいきますと、中学校3年生の結果はおおむね全国レベルになっています。小学校のほうが全国平均を少し下回っている、こういう状況下にあり、また当該校については、そこの要因といいますか、授業の改善、あるいは至らない点について指導を充実するよう教育委員会のほうでもアドバイスし、学校当局でも努力している、そういう状況でございます。
 また、今後について、その結果に対してどう対応していくかということになりますけれども、当然、現在、小田原市としては平成25年度の調査結果について分析し、状況をまとめている段階でございます。そして、それを12月の教育委員会定例会後に公表する予定でございますが、一番大事なのは、結果をどう活用するか、そこが非常に重要で、いろいろな要因がございます。当然、先ほど出ている教師の授業力を高める、ここがまず第一で、もちろん学習指導要領にのっとったきちっとした授業の内容が子供にきちっと伝わる、この点が一つ。それから、この全国学力・学習状況調査の中には子供たちの生活調査等もございます。そういう中で学力との関係でいいますと、本市でもそうですが、例えば、家庭で過ごす時間の中で、テレビあるいはスマートフォンとかそういったことに要する時間が多い子供ほど学力が低いという結果も、相関関係も出ておりますし、また、さまざまな家庭の要因にかかわる部分も学力との関係で今後分析の中で明らかになってくる、そういった結果の中身をしっかりと分析して、学校現場に、また校長を通じて各教職員に指導主事等を含めて指導してまいりたいと、そのように思っています。
 以上です。

◆3番(大川裕君) そういった体制を今後とって、より改善していかなければいけないというふうには思いますけれども、やはり小田原市は学校別に公表しないという方針だということで、栃木県宇都宮市などは、小・中学校に対して、平均正答率や課題の改善策をホームページで公表する、数値で示したほうが課題が伝わりやすいということで公表するということらしいです。石川県輪島市などは、学校だよりで配布して、公民館等にも置いて市全体で教育する方針、だから市民との情報共有が重要だということでそういった手を打っておられるということで、小田原市のほうも序列化を防ぐということも考えなければいけないと思いますけれども、市全体で教育力を上げるとか考えていかなければいけないと思うのですが、学校別の公表をなぜしないのか、改めてお伺いさせてください。

◎教育部長(関野憲司君) ただいまの全国学力・学習状況調査の学校別の結果をなぜ公表しないのかという御質問でございます。先ほど教育長から答弁しましたとおり、教育委員会では、昨年12月に全国学力・学習状況調査への参加を議決するときに、あわせまして、どのような目的でするのかという説明を当然させてもらいまして、公表の方法等についても御意見をいただきながら協議し、そして決定をしていただきました。公表しない理由につきましては、公表するということは、保護者や地域に対しまして説明責任を果たすというような面では重要であることはもちろんでございますが、その一方で、調査によって測定できますのは、学校におけます教育活動の一部というふうなことでございまして、それを踏まえまして、先ほど3番大川議員がおっしゃられましたけれども、序列化や過度な競争が生じないよう、そちらのほうに配慮するほうが重要だということになりまして判断されたということでございます。
 以上でございます。

◆3番(大川裕君) 学校の序列化を防ぐということが主にあるということですが、滋賀県大津市あたりは、37項目にわたってレーダーチャートみたいな形のものをつくって、学校別に表示をしてやられているということです。だから、そういったことで、改めてこういった学力テストを行ったことで、市民に対してというのか、保護者に対してというか、そういったところで説明責任をどういった形で果たしていくのか、最後にお伺いして質問を終わります。

◎教育部長(関野憲司君) ただいまの全国学力・学習状況調査の結果公表に関しまして、その説明責任をどのように果たしていくのかと。基本的にこれまでも、例えば、現在も昨年のモデルはホームページ等で、市全体のもの、それから分析結果等を公表しております。それから、どのような形で学校が対応しているのか、学校も個別で対応しているようなこともあると思います。そのようなことを教育委員会として、つまり市全体としてどうだということと、それからおのおのの学校でどういうふうなことをしているというようなことを含めまして、現在のところでは、公表が市全体の正答率ということと、それぞれに対します分析、それから一緒に行われております生活状況等の調査の結果でございますが、それに対する御意見等も伺いながら、決定していきたいと思っております。現在は、ホームページ上、あるいは評議委員会等のところで報告させていただいて御意見を聞いているところでございますが、より広い御意見を聞きながら、どのようにしていくべきか、教育委員会のほうで諮っていきたいと思っております。
 以上でございます。

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